「英語ができるようになりたい」という人は多いと思います。実際に私達は中学生時代から学校で英語の勉強を始め、高校、大学と続けます。早い人は小学生から始めたり、幼稚園・保育園でも英語を使って遊んだりするところを増えてきているようです。

ですが、自信を持って英語を話すことができるという人が少ないのはなぜでしょうか?

今回は、岡田祥吾さんが出された書籍「英語学習2.0」を読んでわかった、英語学習においておさえるべきポイントを3つ紹介します。

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1)大前提は「効率の良い勉強法」と「勉強に費やす時間」

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当たり前のことですが、英語をしゃべることができるようになりたいと言いながらもしゃべることができるようにならない人は、ここが一番足りない部分なのではないかなと思います。

効率の悪い勉強法でいくら長い時間勉強を続けても、なかなか英語力は伸びませんし、逆に、自分に合った効果的な勉強法を行っていても、数日でそれをやめてしまっては(=勉強に費やす時間が短ければ)、やはり英語力は伸びません。

「英語力が伸びる効率の良い勉強法」で「時間をしっかりとかけて継続して学習し続ける」ことが、英語力を伸ばす基本です。これをしっかり頭に入れておきましょう。

週に1回1時間の英会話レッスンだけでは英語力は伸びない

英会話スクールに通ったり、オンライン英会話を利用して英語を勉強している人がいると思います。これを利用することはとても良いです。英語を教えるプロに習うことができる英会話スクールや、自分の好きな時間に英語圏の人と英語を話す機会を与えてくれるオンライン英会話は「効率の良い英語勉強法」と言えるでしょう。

ですが「それだけに頼っていては英語力は伸びない」ということを肝に命じましょう。「週1回1時間だけ」の勉強では、上記した「勉強に費やす時間」があまりにも足りないため、英語力が伸びるのに途方もない時間がかかってしまいます。

週に1回1時間だと、月で4〜5時間、1年続けてもたったの50〜60時間ほどです。ホリエモンの著書「英語の多動力」によると、他言語の習得にかかる時間は、母国語とどれくらいその言語が離れているかによって決まる、と言います。日本語と英語は語源的にとても離れているため、習得には「2,400〜2,760時間」ほどかかる、と示されています。

これを基準として考えると、週1回1時間では「50年」かかります。笑

「勉強法」とともに「英語に触れる時間の長さ」が習得にはとても大切です。やはり週1回ではなく、できるだけ毎日英語に触れる時間を作る必要があります。

とにかくまずは英語に触れる時間を少しでも増やさないと!と感じた方は「【ホリエモンに学ぶ英語習得方法】とにかく英語に触れる時間を増やせ!」をぜひお読みください。「1日10分」でも英語に触れるための方法を紹介しています。

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英会話レッスン・オンライン英会話は「練習試合」として使う

岡田さんによると、英会話レッスンやオンライン英会話は「練習試合」として使うのがとても良いと言います。練習試合をして、自分が苦手な分野を見つけ、そこを次の練習試合までに練習します。

練習試合ばかりしていてもうまくなりません。練習をして、その成果を練習試合で試す。「なんて言っているかわからなかったなぁ」と思えばリスニングの勉強を増やし、「英語が伝わらなかったなぁ」と思えば発音の練習をし、「言いたいことがうまく言えなかったなぁ」と思えば、スピーキングの練習をして、次の練習試合に備える。これが、英会話スクールやオンライン英会話の効果的な使い方なのです。

オンライン英会話は私も利用しています。自分の空き時間を有効に使うことができるので、ぜひ自分の勉強の成果を試す場として利用しましょう。お好きなものを使えば良いと思いますが、私が利用しているのは「DMM英会話」です。上記したように、これだけに頼るのはよくないですが、気軽に外国人と英語で会話できる機会が得られるのはいいですね。

2)リスニング力を高めるためにはリーディングをせよ

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それではここから、具体的な効率の良い英語勉強法をお伝えしていきます。

英会話は大きく分けると「リスニング(英語を聞くこと)」と「スピーキング(英語を話すこと)」の2つです。どちらのほうが重要かと言えば、やはりリスニングです。相手がなんと言っているか理解できなければ、会話になりません。

英語学習2.0」の中では、リスニング力を伸ばすための様々な方法が紹介されていますが、私がとても共感したリスニング能力を伸ばす勉強法が「多読(たくさんリーディング=英語の文章を読む)」です。

なぜリスニング力を伸ばすためにリーディングが効果的なのかと言うと「文章を理解するために脳内で起こるプロセスが似ている」からです。

  • リスニング=耳で音を聞いて、なんの単語かを認識し、その意味を理解する
  • リーディング=目で文字を読んで、なんの単語かを認識し、その意味を理解する

このように、最初の「耳で聞くか」「目で読むか」という違いだけで、あとのプロセスは一緒なのです。

よって、英語の文章を読んで内容を理解する、という練習をたくさんすることで「なんの単語かを認識し、その意味を理解する」というプロセスを行うスピードが上がっていき、結果としてリスニングの能力も上がっていきます。

それでは、リスニング力を高めるためのリーディングを行う上で守るべきポイントを2つお伝えします。

【ルール1】英語の語順通りに前から順番に理解していく

日本人はよく、英語の文章を読んでその意味を理解するときに「後ろから前に戻ってきて」訳します。これは、日本語の文章が「動詞(=述語)が文章の最後にくる」構造だから。ですが英語は「最初に主語と動詞がくる」言語。文章の構造が違うため、日本人は「英語の語順通り」に意味を理解することが苦手なのです。

ですがリスニングにおいて、言われた文章を後ろから前に戻りながら訳して意味を理解している時間はありません。言われた単語を順番に理解して(=英語の語順通りに理解して)、文章の意味を理解する必要があります。よって、リスニング力を高めるために英語の文章を読む際は「英語の語順通りに意味を理解する」という練習をしましょう。

【ルール2】わからない単語をいちいち調べずにどんどん読み進める

外国人と会話をしているときにわからない単語が出てきたとき、いちいち調べませんよね?そのまま文章を聞き続けて、そこから内容を推測することになるのですが、多少単語の意味がわからなくても、だいたい内容は理解できるものです(多少であれば)。よって、英語の文章を読んでいる際にわからない単語が出てきたとしても、いちいち調べるのはやめましょう。ガンガン読みすすめていきます。ガンガン読んだほうが、英語の習得スピードは上がります。もし余裕があれば、わからなかった単語に軽くチェックだけ入れておいて、全部読み終わってからまとめて調べて、その単語を覚えるようにしましょう。

リスニング力を伸ばすためのおすすめリーディング教材

英語学習の教材を選ぶ際の基準は「現在の自分が簡単に理解できるレベルのものよりも少しだけ難しいもの」を選ぶということです。難しいレベルのものを頑張って少しずつ読んでいくよりも、簡単なレベルのものをガンガン大量に読んだほうが効果的です。

英語学習2.0には、リーディング教材を選ぶ際の基準は「わからない単語がほとんどないもの」を選ぶべきとあります。本でもネット記事でも、教材はなんでも良いのですが、パッとみたときにわからない単語がたくさんあるものは、内容の推測がしずらくなるためやめましょう。

それでは、おすすめのリーディング教材を紹介します。

【1】ラダーシリーズ/IBCパブリッシング

「英語学習2.0」の中でおすすめとして紹介されているのがこのラダーシリーズです。

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レベル1から5までわかれているため、自分のレベルに合った教材を選ぶことができます。レベル1は「中学で学習する英単語」のみでお話が書かれているので、きっとスイスイ読むことができると思います。

くれぐれも上記した2つのルールは守ること。英語の語順通りに意味を理解していくことで、リスニング力が上がっていきます。

【2】English Journal〜英語学習・英語リスニングのための月刊誌〜

ラダーシリーズと比べると単語レベルは難しくなりますが、内容がおもしろいものが多いので、楽しんで読めます。

毎月テーマが変わる月刊雑誌なので、自分の好きなテーマ、興味のあるコンテンツのみ購入・ダウンロードすれば良いと思います。自分の好きなものの方が、モチベーション高く読み進めることができますからね。

English Journalの良いところは「勉強に使ってもらう」ことを第一としてコンテンツが作られているところ。無料で音声がダウンロードできるのですが、それを使ってリスニング小テストや発音練習、さらにはリスニング・スピーキング能力の向上に大変良い勉強法である「シャドーイング」もできます。

大学受験などで一度ある程度しっかり英単語を覚えた、という人なら大丈夫なレベルだと思います。単純に内容もおもしろいのでオススメです。

雑誌自体の値段は1,500円ほどなのですが、Kindle Unlimited(月額980円)を利用すれば「0円」で読むことができます。つまり、月1回このEnglish Journalを読むだけでも500円ほど得をします(もちろん他のKindle Unlimitedの本も無料で読めます)。音声も無料アプリ「【App Store】語学のオトモALCO(アルコ)」「【Google Play】語学のオトモALCO(アルコ)」を利用することで無料でダウンロードできます。ぜひ活用してみてください。

【3】TED.com

こちらもラダーシリーズと比べるとレベルは高くなりますが、English Journalと同様、自分の好きなテーマを学習教材として使うことができるので(しかもこちらは完全に無料)オススメです。

動画を日本語字幕・英語字幕で見ることができるのはもちろんですが、スクリプト(台本)があるため、単純に読み物として(=リーディング教材として)使うこともできます。おすすめの手順は、

  1. 日本語字幕で動画をみて内容を理解する
  2. 英語字幕で動画をみて、英単語や発音について理解する
  3. スクリプトを使って、英語の語順通りに前から順番に読んで意味を理解していく

動画を見ると視覚からの情報も得られるため、より内容を理解しやすいです。内容をちゃんと理解した上で、スクリプトを使ってリーディング練習をしましょう。内容が頭に入っているので、読みやすいはずです。

TED.comでなにをみたらいいかわからない、という方は、私が以前書いた記事「TED動画おすすめ8選【トレーナーは単純に勉強にもなります】」をお読みください。私の大好きなTED動画を紹介しています。

3)スピーキング力の向上には「瞬間英作文」

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英会話を構成するパートの2つめが「スピーキング」ですね。このスピーキングを細かく分けると、以下のようになります。

  1. 英語をしゃべるためにまず「頭の中で何を言おうか」を考える
  2. 「それを英語でどうしゃべろうか」と、英語の文法のルールにそって単語を並べる
  3. 英語で文章ができたら「その文章を口に出して言う」ことで、相手に伝わる

この3つのプロセスが素早くできるようになると、コミュニケーションをスムーズに行うことができるようになります。そして、この練習をする上でとても効率的で効果が高いのが「瞬間英作文」です。

「私はペンを持っています(I have a pen.)」くらいの本当に簡単な文章でいいので、日本語の文章を見た瞬間に英語にする、という練習方法です。この練習をとにかく積み重ねることで、会話の中で自分の言いたいことを、自分が知っている単語を使って素早く文章を作り、口に出す、ことができるようになります。

スピーキング力を伸ばすためのおすすめスピーキング教材

リスニングパートでは3種類のおすすめ教材を紹介しましたが、瞬間英作文を行うためのおすすめ教材はズバリ「どんどん話すための瞬間英作文トレーニング」この一冊です。

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左ページに日本語、右ページに英語、という構成でできているので、まずは左ページの日本語の文章を見て、1〜2秒以内にパッと英語の文章にして言います。日本語を全部英語にしたら、右ページを見て答え合わせ。この本には全部で「790文」のっているので、1日に30文やれば1ヶ月で1冊終わります。これを何周もします(5〜10周)。

同じ文章でまったく問題ありません。これ1冊を何度も何度も反復して練習することで、言いたいことを素早く英語の文章にしてしゃべる、ことができるようになります。

まとめ

効果的な英会話学習について、3つのポイントにしぼってお伝えしました。

  • 「英語力が伸びる効率的な勉強法」で「時間をかけて継続して勉強し続ける」こと
  • リスニング力は「多読/リーディング」で伸ばす
  • スピーキング力は「瞬間英作文」で伸ばす

英語の習得は簡単ではありません。継続してやり続ける以外に方法はありません。なかなか力がついている感じがしない時期が続くかもしれませんが、勉強し続ければ絶対に英語力はつきます。諦めずに、頑張ってみてください。

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